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「ニュース雑感」 第１０９回を更新しました。
今あるニュースのポイントを端的に伝えていく「ニュース雑感」を連載しています。
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【ベネッセ問題に思う】
通信教育大手のベネッセホールディングスから顧客情報約760万件が流出した問題で、同社の内部調査の結果、情報を持ち出したのは子会社の派遣社員だったことが判明した。この問題で、同社は顧客からの信用が毀損され、信頼を回復するにはかなりの時間が必要となるであろう。
今回の事件、データベースセキュリティを子会社に任せ、仕事をシステム化してしまった結果とは言えないだろうか。
仕事は機械が行なっているわけではない。人が行なっている以上、ミスもすれば過ちも犯す。これまで、幾多の企業が同様の事件を起こしたとき、人が過ちを繰り返してきた。ベネッセホールディングスでは「まさか」だろうが、経験した企業からすれば『また起きたか。対策はしていなかったのか』だろう。
マスコミは犯人捜しとベネッセ叩きにばかり躍起となっているが、同様の事件が起きないような提言をすべきではないか。後ろ向きの報道ではなく進むべき方向を示すことがジャーナリズムである。
顧客の信用を裏切る行為をしたベネッセホールディングスの責任は重大であるし、補償問題となれば顧客と向き合うことは当然のことだが、他の企業の道標となるような抜本的な対策も同時に示さなければならない立場でもある。
企業は人なり。
企業は今一度、この言葉を噛みしめなければいけないのではないだろうか。
もう一度言う。
仕事は機械が行なっているわけではない。人を物として扱っているままだと、また同じことが繰り返される。
（神野 岳）
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