「ニュース雑感」 第109回を更新しました。
今あるニュースのポイントを端的に伝えていく「ニュース雑感」を連載しています。
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全国の百貨店の6割にあたる51社で食品の虚偽表示が行われ、全国230店舗のうち約5割で偽装が確認された。
そんな中、今度は京都吉兆が食品衛生法で認められていない結着剤を使用したブロック肉を「京都牛ロースト」として販売していたことが分かった。
ホテルに百貨店、老舗の料亭と次々明らかになる食品偽装だが、ここまでくると何が出てきても驚きを通り越して呆れるしかない。
何のためにこんなことをしてきたのだろうか。
企業の、お店の、または己の利益のために“ブランドを失墜させてしまう”ことを率先して行ってきたのだろうか。
そんなことを考えて偽装に手を染めてきた者はいないだろう。ほんの軽い気持ちで「まあ、ここまでなら許されるだろう」「客にはわかりゃあしない」と嘯いた者もいれば、企業利益至上主義に押しつぶされそうになりながら偽装を働いてきた者もいたのだろう。
客に餌でも与えていたつもりだったのだろうか。
すべての者、物や行いには何でも“心”があると私は思う。
心があるから観たり、聴いたり、食したときに受け手に感動が生まれる。
送り手に心がなければ、どんなに綺麗な風景を観ようが、絵画を観ようが、音楽を聴こうが、美しい料理であろうが、感動は生まれない。
ホテルマンも料理人も経営者も「お客様の笑顔が見たい」と言っていることは表面だけなのだろうか。
世の中がどんなに変わろうとも、仕事は心でするものだと私は思う。
佐々木 政幸
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