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「ニュース雑感」 第１０９回を更新しました。
今あるニュースのポイントを端的に伝えていく「ニュース雑感」を連載しています。
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【不祥事は人災】
「堅あげポテト」へのガラス片混入についてカルビーが１１月２０日に発表した内容によると、関西地方の高校生とみられる男子生徒がポテトチップスに混入したガラス片（5ミリ四方）で口の中を切るケガをしたと、生徒の母親から１１月１７日に同社へ電話があり、２日後にも同様の混入の連絡があった。
同社が調べると、滋賀県の湖南工場で照明器具のガラスカバーが割れており、その破片が落ちたことが分かった。そこで、カルビーは、混入した可能性があるシリーズ９種類、計約５３４万袋を自主回収することを決めた。連絡を受けた２件とも、製造されたのが１１月８日であったことから、ガラスは少なくとも発覚の１０日前には破損していたことになる。
同社によると、ガラスが割れた照明器具は、ポテトチップスを揚げる装置の出口に設置されていた。装置は、清掃や点検を毎日行っていたというが、なぜそれまで気づかなかったのか。この点について、「装置の照明器具が角度的にも見えづらいところに設置されていたからだ」と同社は説明しており、さらに、ガラスにかなりの厚みがあり、これまで破損したことがなかったため、点検リストにも入れていなかったという。つまりガラスが破損することは「想定外」だったという。同社は２０１０年７月３０日にも、一部の商品にゴム片が混入している可能性があるとして、自主回収を行っている。（各社記事引用）
企業の不祥事は、常に人災が伴う
頭脳の進化によるパソコンの普及によって、便利さが日進月歩のごとく進化している現代だが、今回のようなケースは、人が物になりさがってしまったケースの象徴のように思う。照明器具のカバーが割れて、それが口に入ってしまったケアレスミスを絵に描いたような事故である。設備のオートメーション化が進むにつれて機械まかせとなり、従業員は「ただそこにいるだけ」となっていないか。機械の進化がどんなに進んでも機械が、パソコンが、すべてを処理できるわけではない。
処理するのはすべて人ということを忘れてはいけない。結局、不祥事＝人災なのだ。（佐々木政幸）
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